n2山岳隊 が行く!

陣馬山 PART Ⅳ(じんばさんぱーとふぉー)

2011年1月15日(日)

藤野駅(10:01着/10:14発) ── 一ノ尾根登山口(10:50) ── 700mのベンチ(11:47〜12:00) ── 陣馬山(12:40〜13:15) ── 栃谷尾根登山口(14:08) ── 陣馬山登山口バス停(14:40/14:43) ── 藤野駅(14:50/15:04発)

隊員nはことのほか陣馬山が気に入ったようで、ことあるごとに「陣馬山にする?」と言ってきます。理由は、コースが楽、見晴らしが良い(富士山がよく見える)、そして、山頂の茶屋でうどんが食べられる、などのもろもろでポイントが高いらしく、そんなわけで今回、4回目の陣馬山行となったのでした。

実は出発前に隊員と隊長はケンカをしてしまい、あわや中止か!とも思われましたが、隊員が泣きながら謝罪して来たので、 なんとか一時間弱の遅れで自宅を出発します。季節のせいなのか、遅い時間のせいなのか、中央線の電車は登山客の混雑はありません。途中、2回乗り換えて藤野駅に着いたのは、すでに10時。登山口へ向かう車道歩きも気持ち早め。今回は迷うことなく一ノ尾根を選択し、ずんずんコンクリート敷きのつづら折れを登って、登山口へ着きます。早足で歩いたせいかうっすら汗ばむほど暑くなって来たので、アウターを脱いで山道へ足を踏み出しました。

杉の植林の中を行く登山道。地面は山のような落ち葉で覆われています。

すっかり葉が落ちて見通しが良くなった一ノ尾根を行く隊長。隊長の頭も毛が落ちて、すっかり見通しが良くなり…

夏と違って冬の低温ですこぶる調子は良いので、順調に登っていけます。黙々と登りつづけて登山口から1時間ほどの標高700m前後の地点にあったベンチで小休止。登っているあいだは汗がしたたるほど暑いのに、立ち止まれはたちどころに冷えてくるのは、さすがに1月だから。ベンチは南側に面しているのですが、薄曇りなので陽射しはありません。ここでビスケットと暖かいスープで一息つきます。

薄曇りですが樹々が途切れて明るくなっている場所にベンチがこしらえてありました。雑木林の葉はすべて落ち、あたり一面落ち葉のカーペットになっています。

南側が開けたちょうど良いところにベンチがあります。ここで10分ほどの休憩。ここまで誰とも会いません。サーモスから熱湯を注いで作るスープがうまい!

明るい樹々の間を落ち葉のカーペットが、ずっと先の方まで続いています。空は薄曇りだけど葉が生い茂っていないので明るく感じます。

上の場所で頂上側を向いて撮影。新緑の頃も好きだけど、こういう風情も、ぐっと来ますねえ。

山頂直下の木段ではさすがに息が切れましたが、それ以外はたいしてくたびれもせずサクッと登って来れました。一ノ尾根は、何度登っても飽きない、良いコースだと思います。
着いた時間が遅いせいか、寒さのせいか、今日の山頂の人出はごく少なめ。いつもの茶屋で、いつものように山菜うどんとお汁粉を頼みます。昨年の冬と違って雪と風がないので、陽は射さずとも外のベンチででのんびり昼食を楽しみます。食後はテーブルの上に山と高原地図を拡げて、山座同定で盛り上がります。
富士山は裾野の一部が見えているのですが、上の方の雲は取れずじまい。それだけがちょっと残念でした。

冬枯れで全体に茶色っぽい山頂の風景。時にカラフルなウェアが目立ちます。

山頂から北側の方向。奥の方、真ん中の山のシルエットは大岳山です。今日は人が少ないから、色彩も地味目デス。

木製の素朴なテーブル付きのベンチで待つこと暫し。山菜てんこもりのうどんがやって来た!

いつもの店でいつものうどん。今日は厚切りのハムが入ってた(笑)

帰路は栃谷尾根を選択します。まだまだ暑かった昨年の9月に、この尾根を登った時には死ぬかと思いましたが、寒い中の下りは超快適。あっという間に登山口へたどり着きます。いつもは藤野駅まで徒歩で戻るのですが、今日はうまい具合に駅へ行くバスに間に合いそうなので、時間を気にしつつバス停目指して舗装路を下っていきます。登山道の下りは土なのでそうでもないのですが、舗装路の下りは足の裏が痛くて痛くて。
バスはあっという間に駅に着きました。

複雑に絡み合う枯れ枝を通して遠くの山々が青く沈んでいます。

夕方っぽいけど、まだお昼頃に撮った写真です。

登り続きでゼーハーとしんどいのに、ふっと勾配が緩くなった時に感じる身体の軽さや、黙々と歩いていて水を飲むために立ち止まった時に気づく、音のない静寂の世界。今回、久々の山歩きで忘れていたことを思い出しながら、自分は山歩きが好きなんだなと、あらためて思ったのでした。

(2011.1.17 隊長n記す)