富士山を見に再び高川山へ行ってきました。今回、隊長は用事があったので隊員一人です。
初の単独行でウキウキドキドキしましたが、予定通り登山し、予定を少し外れましたが無事に下山できました。
大月駅のすぐ後ろに立つ岩殿山。岩壁が目につきますが、後ろから巻いて登れます。この山の名を冠した岩殿クラブがこの辺りの登山道整備に助力されているようで、感謝です。
初狩駅を通過する特急スーパーあずさ。後ろに聳えるのがこれから登る高川山(のはず)です。
前回と同じ行程で初狩駅に降り立ち、登山口まで林道を歩きます。ただ今回は沢コースではなく、距離の短い男坂コースで登ります。もう6回目なんだし、ちったあ脚力も付いただろうとコースタイムでの登山を目指しましたが、高川山を舐めてました。
駅からの歩き始めは意識してゆっくり歩き、また山道になっても息を乱さぬようゆっくりと登ったつもりだったのですが、甘かった。隊長のいない単独行では、見栄を張る相手もいないので好き勝手に休みを入れてしまい、自分を甘やかし過ぎました。そのせいか登り始めてから30分弱でもうバテバテ。いくら何でもバテるの早すぎだって。
朝メシを食べてこなかったのもあって、早くもおにぎりを補給です。その後も15分登っては5分休憩を繰り返し、後から来た人たちに抜かれるわ、抜かれるわ…。
今日は隊長もいない事だし、登った事にしてもう帰っちゃおうかなと何遍も思いました。
男坂・女坂の分岐点。バテといて言うのもなんですが、男坂でもそれほどきつくないコースです。
結局、登山口から1時間40分かかってやっと登りきったのですが、そのうち30分くらい休んでたので、それを引けばコースタイム通りかと無理矢理自分をごまかし慰めました。
でも、そんな辛く厳しい?高川山でしたが、山頂ではとびっきりのご褒美が!
嗚呼、なんて富士山が美しいんだ!
見た瞬間、涙が出そうでしたが人がいっぱいいたので我慢。本当に雲一つない青空に、すっくと聳えたつ富士山。遥かな高みからこちらを見下ろしているかのような富士山。もう感謝感激です。
やっぱり諦めないで登ってよかったなぁって!
山頂を望遠で撮ってみればジグザグの登山道もはっきりわかります。
富士山ばかりでなく、今日は周りの山々も本当にきれい。三ツ峠、鶴ヶ鳥屋山、笹子雁ヶ腹摺山、滝子山、雁ヶ腹摺山、岩殿山、倉岳山、九鬼山、御正体山…、と富士山から時計回りに見えた山をずらっと書き並べてみましたが、どれも登ったことはありません。
知ったかぶりで地図を見ながら書いてみましたが、いずれ全て登ってみたい山々なのです。
山頂から西側の山。山頂に小さーくアンテナが見えるのが三ツ峠(開運山、御巣鷹山、木無山)です。
山頂から北側の山々。左手手前の滝子山、右のずっと奥に雁ヶ腹摺山などなど…。
同じく山頂から東側の山々。リニアモーターカー実験線のトンネルが通っている九鬼山や、その奥に倉岳山など。
登山犬ビッキーも元気でした。今日は登山者が多くあちこちでいろんなものを貰えるので駆け回って忙しそう。写真に撮ろうとしましたがなかなか立ち止まらないのです。
そして富士山を正面に見ながら、隊長が持たせてくれたおにぎりとみかんを食べる至福の時間がやってきます。これが山登りの醍醐味だよなと、話しかける相手がいないので心の中で独りごちます。幸せだぁと、つくづく思いました。
それにしても今日は暑かった。前回は8月後半の真夏日だったので干涸びるくらい熱かったのですが、今日は10月もなかば。なので山頂はもしかしたら肌寒いかもと思ったのですが、これだけ晴れていればやっぱり超暑い。でもって人一倍汗っかきなので水をぐびぐび飲むから残量が危うい。
2.5リッター持って行ったのですが、下山して駅に着く頃には残り200ccほど。このため、当初計画していたおむすび山までの稜線をずっと辿って大月市街に降りる予定を、途中の天神峠から右折して田野倉駅へと降りる短いルートに変更したのでした。
天神峠までのルートは伐採で見通しの良い所も2ヶ所ほどあったのですが、大半は薮の中。薮漕ぎ初体験の隊員には辛かったす。
このルート、他の方の山行記録を見て面白そうだなと自分も行ってみたのですが、所々で薮が凄く、また北側の斜面ではぬかるんだ急坂で滑って下まで落ちそうになったりと草臥れました。
あんなに賑やかだった高川山に較べ、こっちの道では誰にも会わないしで、天神峠の手前で小さな祠にたどり着いた時にはホントにホッとしました。
天神峠の十字路に立つ標識。一番下の手書きの道標に従ってここを右へ進み、中央自動車道の花咲トンネル脇へ出ました。そこから田野倉駅までは15分ほどです。
ここは葉の落ちた冬にまた来よう。
高川山は、本には誰でも登れる気軽な山と書いてありますが、自分にとっては今回もなかなか厳しい山なのでした。
下山後、田野倉側から振り返った高川山。右側の突起が(たぶん)頂上です。
(2009.10.19 隊員n記す)