n2山岳隊 が行く!

九鬼山(くきやま)

2012年5月26日(土)

田野倉駅(10:03着/10:13発) ── 札金沢登山口(10:47) ── 札金峠(11:17〜11:25) ── 紺場休場(11:44) ── 九鬼山(12:40〜12:50) ── 山頂下分岐点(12:55〜13:20) ── 杉山新道登山口(14:18) ──禾生駅(14:45着/15:04発)

地図

九鬼山へ行ってきました。今日はウチの隊員も加わって十鬼山です。

えきねっとの時刻表を見ていて、武蔵野線の北朝霞から、乗り換え無しで富士急の各駅まで直通する、臨時快速があることを知りました。北朝霞(=朝霞台)までは最寄りの副都心線で1本なので、こりゃ便利だと、この列車を使って行ける九鬼山へ登ることにしました。
山登りを始めた頃、大月から馬立山を経由し、この九鬼山まで歩こうとしましたが、足を痛めて途中棄権をしたので、今回、ようやくその行程が完結するわけです。

富士急田野倉駅にて。ここまで乗ってきた臨時快速列車は、なかなかの乗車率でした。ついでに書くと、富士急線内では駅ホームが短いので、後ろの3両はドアが開きません。あらかじめ前寄りに移動しておかないと、停車時間が短いために降り損ないます。

駅前のアパートのあいだを左に折れ、道なりに歩いていきます。近くの低山の向こうに富士山頂がひょっこり見えたりして、隊員と「いいとこだよね」、「住んでると富士山も見慣れるだろうな」なんて話をしながら歩きます。九鬼山も正面に見えます。
この先で富士急の踏切を渡り、Uターンするような形で橋を越えれば、あとは登山口までの林道歩きです。

林道に入ってすぐのところ。直進、札金峠コース、沢を渡った右折が池ノ山コース。
我が隊は直進します。

新緑に覆われた林道。しかーし、もうここから暑かった。
今日は調子が良かったという隊員は、ズンズン歩いていきます。

駅からおよそ30分で林道終点に到着。登山道はここから左に登っていきます。
ここまでで自分はすでに汗びっしょり。しかし隊員は日焼け対策に、長袖・帽子・タオル・手袋と、万全の装備でも涼しい顔をしています。傍から見ると暑そーなんだけどね。

出だしの頃の登山道。日陰に入れて少しホッとします。
ここは全体的に植林地帯と広葉樹林帯が適度に入り交じった、とても歩きやすい登山道が続きました。

あっさり着いた札金峠(さっかねとうげ)。尾根上は風が涼しく、気持ちがいい。

「私の方が早かった!」的な。

ひと休み後、尾根をずんずん登っていきます。
以前に何かの荷下ろしに使ったのか、古い鉄骨のヤグラが残っています。

峠から20分ほどで紺場休場に到着。さっきの峠でも一休みしたけど、せっかく休場って名前なんだし、ここでもリュックをおろして休憩!

この広場のロープで保護された区画で、アヤメが数株、一面の緑に鮮やかな色を添えていました。
植物にまったく疎い私は、アヤメがこんな所にも咲くんだ?と感心しました。

休場から少し歩くと今度は、隣の尾根へ横移動(トラバース)する道になります。危なそうな箇所にはトラロープが整備されています。
隊員は腹に力を入れて?歩いてきます。途中、力を入れ過ぎたのか「プッ」とかやってました。

前を行く隊長(私)。実は後ろから「そのまま停まって」と言われ、歩いている風のポーズをとったまま固まっているのです。

尾根をトラバースすれば、次は岩場です。暑くてへばってヘトヘトだったんですが、なんとか2つめの岩を登りきれば、そこが頂上でした。

汗をかきかき登ってきた頂上。今日は数人が休憩しているだけです。ここは風が通って涼しい。前回のハイキングは別として半年ぶりの山登りだったので、「やったー」という達成感が凄くありました。
暑いのを見越してたくさん持ってきたウイダーインゼリーとか、アミノバイタルをチュウチュウ吸いながら、地図を見てあれは滝子山?あっちは雁ヶ腹摺山?なんて山座同定を楽しみました。
ただし、葉っぱのある季節は北東方向しか見えません。

昼食は山頂から少し南の、視界の開けた場所で取ります。富士山はもう雲に隠れて見えません。
隊員がおにぎりを作ってくれたんですが、今日は暑くて食欲がわきません。で、その代わりにと出してくれたチェリートマトを食べれば、これが激ウマ!
そうそう、そういえば冷やしたスイカ(の乱切り)も持ってきたっけ!と、一口食べれば、これまた超激ウマ!
重いのを背負ってきた甲斐がありました。
チェリートマトとスイカ(とゼリー飲料)は耐暑登山の定番になりそう。

食後は下山に備えて靴紐を閉め直し、

あとは杉山新道を一気にくだるだけ!
の途中で、リニア見晴台なる看板がありました。ここからは高川山が真っ正面にどーんと見えます。高川山の方が高いのですが、目の錯覚で随分と下の方に見えます。
この写真のように九鬼山から高川山を見ると、すぐ近くに見えますが、その逆だと、かなり遠く感じます。レンズの違いを差し引いたとしても、なぜでしょう。
この下を通っているリニアモーター実験線の超伝導が強力な磁場を発生させ、一帯の時空間を狂わせているからです(大嘘)。

ずーっとくだってきて、ほとんど登山口に近い所で、シャガの群生を発見。写真に収めようとカメラを構えると、どこからともなく隊員がひょこっと。前回の秩父・橋立堂もそうでしたが、シャガの花に対してライバル心でもあるのでしょうか。

降りてしまえば、禾生の駅目指して黙々と歩くのみ。駅まではゆっくり歩いて15分ほどです。
写真の左手、レンガのアーチ橋は、良く紹介されている水道橋で、下山後この橋の端を走ってくぐって来ました。

今日は天気がよく、暑いのが駄目な自分にとってはギリギリってところだったのですが、歩きやすい登山道と、なにより新緑がきれいで、楽しい山行でした。以前に、菊花山から馬立山を歩いた時にも、季節は違いますが同じように感じたことが思い出されました。

(2012.5.29 隊長記す)